Caterpillarでは、サスティナビリティに長年取り組んでいます。サスティナビリティは、5つある「行動に示す私たちの価値基準」のうちの1つであり、重点戦略分野として定められています。Caterpillarは、温室効果ガスの排出を削減し、効率と生産性を向上させ、柔軟にエネルギーを提供できる多様なサービス、製品、ソリューションのポートフォリオを取り揃えているという点で、これまで以上にお客様から信頼をいただいています。
Caterpillarのお客様であるSvitzer社は世界最大の曳船運航会社です。同社は、そのEcoTowプログラムを通じて、サスティナビリティと燃料柔軟性のソリューションを導入するために人間の行動、機器、燃料の3つの側面からのアプローチを実施しています。
バイオ燃料だけを動力源とする船による運航の実現可能性を測定するために、Svitzer社とCaterpillarは共同で2つのEcoTowパイロットを実施しました。目標は、パイロットプログラムから得た成果をすべての曳船に導入することです。
Caterpillarは10年以上の間、バイオ燃料の利用を開発しています。2021年に英国で実施したパイロットでは、それぞれに2台のCAT® 3516Cメインエンジンと2台のC4.4補助エンジンを備えた5隻の曳船を試験に使用しました。10台のエンジンはすべて100 %の水素化植物油(HVO、Hydrogenated Vegetable Oil)を使用して稼働させました。
Svitzer社とCaterpillarは、燃料品質、負荷への応答性、エンジンの状態などの性能を監視しました。Caterpillarは、異常摩耗を特定して対処するためのメンテナンスに関する特別な推奨事項とガイドラインも提供しました。
その後、Svitzer社は、HVOの使用を英国中のすべての曳船に拡大し、オランダで2回目のEcoTowパイロットを実施することになりました。そこでは、同じCATエンジンで動作する2隻の曳船を、別のバイオ燃料である100 %の脂肪酸メチルエステル(FAME、Fatty Acid Methyl Ester)を使用して運航しています。
Caterpillarの支援を受け、Svitzer社はFAMEとHVOの品質と性能を比較できます。このようなコラボレーションを通じて、当社のお客様は燃料柔軟性ソリューションを大規模に導入でき、それが業界におけるバイオ燃料導入の拡大につながります。
「2023年に当社のサスティナビリティの取り組みを進展させた
グローバルチームの仕事を誇りに思います。CAT®ディーラネットワークと協力しながら、当社は
お客様がより良い、より持続可能な世界を構築するためのお手伝いをしています。」
会長兼CEO、Jim Umpleby、2023 Caterpillarサスティナビリティレポート