1981年、初回生産の3500エンジンがインディアナ州ラフィエットにある組立てラインから出荷されました。この後の20年間、Caterpillarチームはお客様をサポートするために新たな機会に対応してきました。Solar Turbines、FG Wilson、Varity Perkins(現Perkins Engines Company Limited)など、興奮を誘う企業数社がCaterpillarファミリーに加わりました。
注目すべきなのは、この20年間に、3500エンジン、第1号のバックホーローダ(416)、D11ブルドーザ、世界最大の機械駆動式の鉱業用トラック(797)、初めてのコンパクトタイプの建設機械ラインの販売を開始したことです。こうした重要な製品の一部の販売開始につながった要因は何だったのでしょうか?主要な要因として、次のようなものがあります。
作業要件の変化。建設業界の作業要件の変化と都市膨張の増加によって、小型で汎用性の高い高性能な機械に対するお客様の需要が強くなりました。弊社は、初期モデルのコンパクトホイールローダ、ミニ油圧ショベル、そして補完的で広範な専用アタッチメントによって、それらのニーズに対応しました。
品質の維持とテクノロジの向上。416バックホーローダの開発は迅速かつコスト効率良く行われたとはいえ、これまでどおり品質とテクノロジ向上がないがしろにされることはありませんでした。 バックホーローダの製作には、コンピュータ支援設計と有限要素解析が重要な役割を果たしました。
複数の業界にまたがる不可欠な動力に対するニーズ。CAT® 3500シリーズのエンジンは現在、190,000台を超えるエンジンで2億5,000万以上の馬力を供給し、世界中の人々に動力を届けています。このエンジンは、船舶業界に不可欠な動力を供給しているだけでなく、鉄道、鉱業、船舶、石油およびガス業界の最も過酷な用途の裏側で動力源となっています。
弊社のお客様は、ほんの小さな仕事から非常に大きな仕事まで、世界中のインフラストラクチャプロジェクトでコミュニティの繁栄を助けてきました。たとえば、この数十年間では、パラグアイとアルゼンチンにあるヤシレタダム、中国の三峡ダム、トルコのアタテュルクダムなど、何百台ものCaterpillar製機械が大規模なダム建設プロジェクトに参加しました。
1981 | CaterpillarがSolar Turbinesを買収。 |
1983 | パラグアイとアルゼンチンにおいて、Caterpillar製機械がヤシレタダムの建設に貢献。 |
1985 | Caterpillarが第1号バックホーローダ416を販売開始。 |
1985 | 450台を超えるCaterpillar製機械により、トルコのアタテュルクダムの建設が開始される。 |
1985 | G.A. Schaeferを取締役会長に選出。 |
1986 | CaterpillarがD11ブルドーザを販売開始。 |
もし1985年の終わりに建設または修復プロジェクトが行われている側を車で通り過ぎたなら、都市や曜日にかかわらず、高い確率でCAT® 416バックホーローダが作業している様子を目にすることになったでしょう。Caterpillarが提供したこの新しい製品は、組立てラインから出荷され、待ち続けていた多くのお客様の手に渡りました。
「Caterpillarがこれまでに製造してきた中で最も汎用性のある価値重視の機械を提供できるようになりました。新しい請負業者や個人経営者のニーズを満たすためにより多くの労力が費やされているため、このバックホーローダはCaterpillarにおいて重要な役割を果たすことになるでしょう 」とプロジェクトマネージャのJim Bockhausは述べました。
Bockhausの指導により、416の開発は迅速かつコスト効率良く行われましたが、これまでどおり品質とテクノロジ向上の両方に公平に重点が置かれました。バックホーローダの製作には、コンピュータ支援設計と有限要素解析が重要な役割を果たしました。こうしたイノベーションこそが、Caterpillarの競合他社のプロセスとは差別化される点でした。
元々の構想チームメンバーは、Bockhaus、Wes Leveck、Dean Rohweder、Jim Marx、Bob Humpidgerでした。
これらのエンジニアたちは、高品質の製品を短期間で開発して製造し、3年半で新しい機械の販売を開始するという難題に取り組みました。 「販売開始までの期間を短縮するには、さまざまな部門間で高度な協力が必要になりました。従業員の誰もが、緊急感を共有していました。計画のうち自分が担当する部分を予定どおりに達成するために本当に頑張りました。このプログラムに関係した全員がその将来を非常に楽しみにしています」とBockhausは述べました。
Bockhausは、25年後にプロジェクトを振り返って、「新しい製品や事業の立上げを手伝う機会が得られるCaterpillarの従業員は多くありません。非常に大変な仕事でしたが、やりがいのあるプロジェクトでした...」と述べています。